140・エイト・フィート

Eight Feet、

そもそも個人名なのかグループなのかもわからなかった謎のアーティストですが、66年にColumbiaから唯一のシングルを出した人たち。66年というとすでにガール・グループのブームは終わっていて、この時期のトレンドだったフォークロックに、こうした当時の感覚でオールディーズっぽいムードのガール・サウンドを絡め、スペクター風のアレンジでやったのは、なかなか心憎い(ケイクの”Baby That's Me”もそうですが)。曲はアル・クーパーと(ほとんどクーパーが書いたらしいですが)アーウィン・レヴィンの作。クーパーがディランの”Like A Rolling Stone”('65)でオルガンを弾く前は裏方としてやっていたことは有名でした。”Bobby's Come A Long, Long Way”は、鼻にかかったvoが可愛らしい名曲で、少なくとも僕の琴線に触れまくります。グループに関しての情報は一切ありませんが、その昔M&M社の「Touch Of The Wall Of Sound」というブートまがいのコンピで知ったこの曲を、英Aceのスペクター風作品集「Phil's Spectre2」('05)で再会したときはしびれました。

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